脱!摂食障害カウンセラーの三上さくらです。
この記事は、
・摂食障害を改善しようと思っているのに何を食べたらいいか分からない
・普通の食生活を送ると決めたのに、何が普通なのか分からない
・食べてもいいものが決まっているので、許可食以外のものが食べられない
という方向けに書きました。
食べることは生きること。
摂食障害から抜け出すためには、食との関係性を見直すことが必要です。
過食前提、嘔吐前提なら好き勝手に食べられるのに…
そんなふうに思っている方へ。
少しでも食べたいものが見つかりますように。
はじめに
もう年何も普通の食事を摂取したことがない。
もしくは、本当に食べたいものではなく、
・カロリーが低いもの
・油を使っていないもの
・お肉じゃないもの
・野菜やフルーツのみ
・代用品ばかり(豆腐やこんにゃく等)
このようなマイルールに従って食べていると思います。私もそうでした。
マイルールを見直すことが大切なのですが、本来なら毎日数回ある食事を早く切り替えたいですよね。
そこで、こちらの記事では具体的にどのようなことをして、
・食べられるものを増やしていくか?
・本当に食べたいものを見つけるのか?
ということを中心にまとめました。
私が改善した道のりで、一番試行錯誤したことだと思います。また、今でも試行錯誤中。
今すぐ完全に切り替えるのではなく、これからの長い人生を健康的に素敵に生きるために。参考になれば幸いです。
食との主従関係
まず、今は「食」に支配されている状態であることを知っていてください。
本来なら、「私」があって「食」がある。私が食べたいものを選んで食べる。摂食障害でない方は、これが当たり前です。
今、摂食障害で苦しんでいる全ての人が、「私」よりも「食」に振り回されています。これは、非嘔吐過食でも過食嘔吐でも拒食でも同じです。
この関係性が戻った時に、摂食障害から解放されるのだと思います。
でもね、何年も食との主従関係があったから、簡単にはひっくり返せません。下剋上だから。準備も必要だし、失敗したら叩き潰される可能性もある。
食との健全な関係性を取り戻すために、考え方・捉え方を変えたい方は、コチラもご検討ください。
どうして分からないのか?
「何を食べたらいいか分からない。何を食べたいのかも分からない。」
まず、この言葉が出てくるのは改善している証拠です。だから喜んでくださいね。
摂食障害から抜け出せない人は、食べることに関して前向きな発言をしません。だから、食べ物と向き合おうとしている時点で、素晴らしいことなんです!
とはいえ、毎日数回の食事がある度に悩むのは嫌ですよね。
そもそも1日3食が正しいかも分からない。朝食を食べるか、食べないか、どちらが正しいかも分からない。果物は朝食べろとか、1日1個りんご食べろとか、バターコーヒーが良いとか、グリーンスムージーがいいとか悪いとか、カフェインは抜けとか、三年番茶飲めとか、外食がダメとか、ファーストフードがダメとか、コーラは飲むなとか、コンビニで買うならコレがいいとか、中食ならいいとか、サラダから食べろとか、ドレッシングに気を付けろとか、一汁一菜がいいとか、豆食べろとか、魚を食べろとか、モモ肉よりムネ肉を選べとか、国産選べとか、いったい何がいいんじゃい!!!
という感じで、いろんな情報が溢れています。インターネットが普及して、スマホ時代ですから、情報が手に入りやすいことはいいのですが。
摂食障害になる方は感度が高くて行動力もあるから、良いと思った(思い込んだ)ことはどんどん取り入れるパワーがあるんです。
が、食べることを忘れたい(振り回されたくない)のに、食のこと・食べることばかり考えている。これって矛盾しています。
食のこと・食べることに関して、あんまりいいイメージがないのに、なんとかしていい感じにしないと!と頑張って無理している。だから、楽しくないし身体が喜ぶものを摂取できない。結果、心も身体も満足することがない。満たされない。過食。という流れが定着してしまう。これが摂食障害習慣として、永遠と繰り返される。
世の中には、グルメとかレシピとか、料理・食事に関することが溢れかえっているのに、衣食住の「食」が楽しめないと、人生の三分の一を損した気分になる。そう思った私は、自分の中で創り出された「食」と向き合うことにしました。
イメージを変える
「食とは◯◯である。」
どんな言葉が入りますか?
摂食障害の頃の私は、
太る
我慢ばかり
カロリー摂取
食べたくない
楽しみたいのに楽しめない
苦痛
このような言葉が入りました。
このようなイメージがあったら、食べたいと思いません。怖くなるのは当たり前なんです。まずは、食に対するネガティブなイメージを持っていることを認識してください。
だけど、
食事は大切
食べないと生きていけない
食に関わる仕事をしている人がたくさんいる
世界には餓死する人もいる
病気などで制限がある人もいる
食べられることは有り難いこと
ということも頭では分かっていました。
ネガティブなイメージを抱いているのは摂食障害思考。
人間として、大人として理解してることは健康的な思考で考えていることなんです。
この健康的な思考を鍛えることで、摂食障害思考のような考え方は薄れていきます。
そこで私がやったことは、食に対してポジティブなインプットをすること。そのために読んでいた本、観ていた映画をご紹介します。
ポジティブなインプット
自分の中には、食に対してネガティブなイメージが多いので、どんなにポジティブになろうとしても限界があります。そのため、まずはポジティブなことをインプットしていきました。実際に私が取り入れたものをまとめたので、もし機会があれば見てみてください。
星5つ(★★★★★)でオススメ度を表しました。作品としてどうか?よりも、食事のイメージを変えることができた!というほうを重視しています。ご参考までに。36作品あります!
邦画
かもめ食堂(2006)★★★★★
北欧が好きになったのも、おにぎりが食べられるようになったのも、この映画のおかげです。フードスタイリストという職業を知って、飯島奈美さんの手掛ける仕事に惚れました。今でも、心を落ち着かせるために観ています。
スープ・オペラ(2010)★★
原作は阿川佐和子さん。男女の色恋沙汰があるので、ちょっと苦手なんですが(笑)丁寧な食事を心掛けようと思ったのは、この映画のおかげです。主演の坂井真紀さんが料理をする姿が素敵です。
のんちゃんのり弁(2009)★★★
原作は入江喜和さんの漫画。ドラマ化もされましたが、私は小西真奈美さん主演の映画が好きです。
お弁当に興味を持つようになった作品。ここに出てくるお弁当が素敵すぎて。あと、シングルマザーの女性が仕事をする覚悟って、スゴイな〜と漠然と観ていました。
UDON(2006)★★★
ユースケ・サンタマリアさんの演技が凄い!と思った作品。そして、うどんを抵抗なく食べられるようになりました。この映画を観ていなかったら、きっとはなまるうどんの常連にはなっていないと思います。
めがね(2007)★★★★★
小林聡美さんともたいまさこさんのタッグが大好き!前作『かもめ食堂』のキャスト・スタッフを感じる作品です。
正直、食事シーンしか記憶にありません。絶対に美味しいと思う!理想の朝食だと思いました。今では朝食は食べない派ですが、摂食障害の頃は憧れの朝食でした。
リトル・フォレスト(2014・2015)★★★
季節によって、食べるものが違う。四季がある日本に生まれたことを感謝した作品です。
昔は保存状態や温室栽培とかなかったから、四季特有の食べ物を食べていた。暑い時期には、体を冷やすもの。寒い季節は温まるもの。こんな当たり前のことが、当たり前じゃない現代。一年中好きなものを食べられるのは、贅沢なのか、邪道なのか?そんなことを考えされられる作品でした。主演の橋本愛さんの演技がナチュラルで。こんな生活してみたいなぁ〜と思いました。
ホノカアボーイ(2009)★★★
主演の岡田将生さんの中性的な魅力と倍賞千恵子さん演じるヒロインが可愛くって。
あと、ストーリーよりも松坂慶子さんが食べているマラサダが美味しそうでした。ハワイのドーナツみたいな揚げパンみたいなやつ。こんなに食べて大丈夫?と思うほど、美味しそうに頬張っていた記憶があります。
甘いお菓子だって、菓子パンだって、食べたかったら食べればいいじゃん!と思えた作品です。
ペンギン夫婦の作りかた(2012)★★★
石垣島でラー油を作る話なのですが、食べるラー油を買うキッカケになりました。
ペンギン夫婦の奥様役を演じたのは小池栄子さん。実は私がプロダンサーだった頃、日本武道館で行われたダンスの大会でお会いしたことがあります。私はプロフェッショナル部門に出場、小池さんはウリナリ社交ダンス部の部員で、アマチュア部門に出ていました。
テレビではグラマーに見えるのですが、実際はとってもスマートでスタイル抜群!彼女のような人が、がっつり食べているシーンを見たら、もっと食べても大丈夫なのかも!と思えました。
マザーウォーター(2011)★★★
「水」を意識するようになった映画。そしてハイボールを飲むようになったのも、この作品を観てからです。
お酒が大好きなのですが、それまではアルコールが強ければ何でも良かった。だから安くて量が多いものを買っていました。どうせ吐くので。でも、この映画で「お酒を味わう」という、大人の嗜みを感じました。とはいえ、お酒がコントロールできるようになったのは5年後くらい。今でも完璧ではありません。
なくもんか(2010)★★★
阿部サダヲさんの演技に圧倒されました!そして、私が揚げ物を食べたいと思った記念すべき作品。死ぬまで一生揚げ物は食べない!食べたら過食スイッチ入る!と思っていたのですが、この作品と出会っていなかったら、きっと今でも食べられなかったと思います。
さらに、ソースが食べられるようになったのもこの映画から。ケチャップとソースを悪だと思っていたので(笑)笑いあり、涙あり、揚げ物あり。食べてもいいんだ!と思えた作品。
食堂かたつむり(2010)★★★★
柴咲コウさん演じる主人公が私の理想像でした。ファッションとか丁寧な料理とか食堂とか。物語の冒頭で、ショックのあまり声が出なくなってしまうのですが・・・耳が聞こえなくなった自分と重なって。私の場合は突発性難聴で聞こえなくなってダンス界を引退するのですが。
第二の人生を考えたり、本気でカフェをやろうと思った作品。さらに、丁寧に作られた食事は、人を癒やすと知った作品でした。
しあわせのパン(2012)★★★★★
主演の原田知世さんが素敵すぎて、歳を重ねる度に美しくなりたい!と思いました。大泉洋さんが丁寧に作るパンも素敵だし、原田さんの作るスープがね、ほんと素晴らしくて。なぜか涙が出ます。
ダイエットにパンはダメ!とか、パンより米を食え!とか言われるけど、別に好きなの食べればいいじゃん!と思えた作品。今でも、疲れた時に観る映画です。
南極料理人(2010)★★★★★
全ての食事シーンが楽しくて面白くて素敵なのですが、なんと言っても、きたろうさんが鼻水を垂らしながら食べるラーメンが美味しそうで。ラーメンなんて食べたら太るに決まってる!死んでも食べない!食べたら完吐き!と思っていた私の固定概念が崩れました。
「ああ、食べたかったんだね。人は、本当に食べたいものを食べると満たされるんだね」と気付けた映画。
ぶどうのなみだ(2015)★★★★
だんだん摂食障害行動が減ってきた時代に出会ったのですが、どうしてもお酒を飲むとコントロールが出来ない。過食スイッチを100%押してしまう。どうしよう…と思っていた頃。
大泉洋さん演じる主人公は、ワイン職人になるのですが。(これまた突発性難聴の過去があり、残念な頃の自分と重なって…)赤ワインを飲むシーンが盛りだくさん!ビールとか酎ハイはやめて、赤ワインにしてみようかな?と思いました。ちゃんと味わって飲むと、グラス一杯でも満足する!これは量が減らせるチャンス!と思いました。今でも赤ワインが飲みたくなると、ついつい観ちゃうんだなぁ〜
四十九日のレシピ(2014)★★★
印象に残ってるものはないのですが、なんかとっても素朴です。食事だけじゃなくて、掃除とか、部屋の模様替えとか、髪型を変えたりとか。いろんな気分転換ができるよな〜って気付いた作品。永作博美さんも好きなので、ほっこりしました。四十九日って、悲しいお話かと思ってたけど。ラストはあれで良かったのかな(笑)
洋画
幸せのレシピ(2008)★★
キャサリン・ゼタ=ジョーンズさんが好きなので。頑張っている女性とチャラい男性の組み合わせって、絶対にお互いに惹かれ合うじゃん!と思いながらキュンキュンしました。食を通じて恋愛するのって素敵だな〜と思った映画です。
マイ・フェア・レディ(1964)★★★
ローマの休日も大好きですが、この作品のおかげで、チョコレートを食べられるようになりました。ご自身もプライベートではチョコレートを食べていると知って。
我慢しないで食べてもいいんだ!と思いました。ちなみに摂食障害の頃は、一度に板チョコを5枚くらい食べていましたが、今では一年に数回、数粒しかチョコを食べません。実はチョコレートが好きじゃない!と認識しました。我慢してたから食べたい。我慢しなくてよければ食べる必要がない。不思議なもんです。
TVドラマ
深夜食堂(2009)★★★★
歌舞伎町とか渋谷の円山町で荒稼ぎしていた時代があるので、深夜食堂みたいな場所が欲しかったなぁ〜と思って観ていました。ここに出てくる家庭料理みたいなやつが、めちゃくちゃ美味しそうで。私にとっての思い出の味って何だろう?と考えるキッカケになった作品。
あと、赤いウインナー、ねこまんま、ポテトサラダ、お茶漬け、バターライス、煮こごり、豚汁、いろんなものが食べたくなりました。中でも、きんぴらごぼうの回(深夜食堂3・第8話)は大泣きしてヤバかったなぁ…
パンとスープとネコ日和(2013)
またまた小林聡美さん主演の作品。WOWOW 連続ドラマでした。サンドイッチの断面が気になり出した頃。自分もこんなところでアルバイトができたら摂食障害が治るかもしれない!と思っていました。やっぱり「丁寧に作って、丁寧に食べる」に憧れてるんだよなぁ〜
天使のわけまえ(2010)★★★★
実は、観月ありささんを上野で見かけたことがあって。同じ人間とは思えないスタイルに圧倒されたのですが。こんな美しい人でもご飯食べてるのかぁ〜と思った作品です。
あとは、イッセー尾形さんの演技が素晴らしかったこと。野村周平さんみたいな息子がいたらドキドキすると思ったこと。そんな記憶があります(笑)
孤独のグルメ(2012〜)★★★★★
「腹が減った」という台詞を聞いて、「そうか、人は腹が減るのか」と改めて思いました。
摂食障害の頃って空腹が分からないし、「お腹が空いたから食べる」という感覚がなかったので。今でも楽しんで観ているし、実際に行けるところは食べに行っています。
あと「お腹がペコちゃん」というフレーズを使うようになりました(笑)
小説・エッセイ
植物図鑑(2009)★★★★
有川浩さんの小説が大好きで、片っ端から読んでいました。キュンキュンするのが止まりません。ちなみに、この作品を読んでからふき味噌を買うようになりました。そして、食生活が安定すると自然と体重が減るということを信じるようになりました。
美女入門(1999〜)★★
林真理子さんのシリーズです。美女入門2で「ダイエットお好み焼き」というのが出てくるのですが、これを真似して食べていました。
みんなダイエットしてるんだなぁ〜
食べ物を調整してるんだなぁ〜
と感じた作品です。あと、生まれながらの美女より、美人になりたくて努力している人のほうが美しいなぁ〜と。摂食障害になる人って、みんな例外なく見た目で比較しているのですが、内面に目を向けるキッカケにもなりました。
もものかんづめ(2001)★★
たくさんエッセイを読んだのですが、どこかに蕎麦屋巡りをするエピソードがあって。何人か集まって、自分が美味しい!と思っている蕎麦屋を紹介、ひたすら蕎麦を食べて、どこが美味しいか決めるような話。苦しい…と言いながら蕎麦を食べて、どこが美味しいとかどうでもよくなって(笑)印象的だったのは、蕎麦を食べるとオナラが凄く出る!みたいな話だった記憶があります。
さくらももこさんのエッセイを読んで、思わず爆笑してしまうような文章が書けたらいいなぁ〜と憧れていました。ご冥福をお祈りいたします。
食事ノウハウ本
プチ粗食のすすめ(2003)★★★★★
幕内秀夫さんの本は、ほとんど読んだのですが、はじめて読んだのがこれ。一番影響を受けたのもこれ。
「毎日がクリスマスのような現代日本人の食生活」というようなフレーズを見つけて、毎日豪華な晩餐をする必要もないし、毎日きちんとしたものを食べなくてもいい、とホッとした本です。
この本との出会いが、摂食障害の食事から抜け出すキッカケになりました。いろいろ紹介しているけど、この本を一番に読んでもらいたいです!!
365日たまごかけごはんの本(2007)★★★★
当時、ブックオフでアルバイトをしていてこの本と出会いました。
たまごかけごはんって、簡単に栄養を摂取できるものとして認識。この本に書いてあることは、いろいろ試していました。一度に10種類のたまごかけごはんを試して、嘔吐したこともありますが。チョイ足しを意識するようになった本です。
シンプルに生きる(2010)★★★★★
この本を読んでから「シンプルライフ」への憧れが強くなりました。消費過多、栄養過多の時代に、この考え方って素敵だなぁ〜と純粋に心に染み込んできた。私が断捨離をするようになったのも、この本を読んでから。シンプルな食事を心掛けようと思ったし、丁寧な生活を意識したのも、シンプル思考になったのも、この本のおかげです。
漫画本
クッキングパパ(1986〜)★★★★★
うえやまとちさんは、私の命の恩人です。この漫画と出会っていなかったら、私は一生優しい食事を理解できなかったと思います。
永遠に年を取らない設定のサザエさん一家とは違い、登場人物がどんどん成長して恋愛とか結婚とか赤ちゃんとか親戚とか、どんどん出てきます。食事ネタだけじゃない!ほっこりエピソードがたくさんあって、心が癒されます。基本、一話完結型なのでサクッと読めるし、調理方法や材料の説明もしっかり描いてあるのでオススメです。
私の夢は摂食障害専門の駆け込み寺を創ることですが、この漫画は全巻揃えておこうと思っています。
美味しんぼ(1985〜)★
実は、究極のメニューとか至高のメニューとか美食家とか、あんまり好きじゃない(笑)でも、ひとつだけ大好きな回があります。
「恥ずかしい料理」第30巻第6話(アニメでは第124話)
美男美女がお見合いをするのですが…とっても素敵なカップルになりそうなのに、お互い隠していることがある。それは、ソースかけご飯やバター醤油ご飯のような質素な食事が好きなこと。こういう人同士が結婚したら、素敵だろうぁ〜と思えたし、質素な食事を好きなことに悪いことはない!豪華な食事ばかりがいいことじゃない!と思えたエピソードでした。
ひとりぐらしも5年め(2003)★★★★
イラストレーターのたかぎなおこさんのコミックエッセイです。「150cmライフ。」を読んでから、どっぷりハマりまして。私は163cmなので身長への共感はないのですが、イラストに癒やされていました。
ひとりぐらしをしていた頃のバイブル!食事も可愛らしくて、手抜き料理とか、スーパーの買い物事情とか、普通の人はこんな感覚なんだなぁ〜と学ぶことが出来た本。いつかお会いして感謝の気持ちを伝えたいです!
きのう何食べた?(2007〜)★★★
実は私、腐女子です(笑)
コミケも行くし、コスプレもしてたし、アニメイトは聖地だし、薄い本も大好きです。でも、この作品は一般のBL本とは違います!物静かな感じがたまりません。作品の中の食事シーンや会話内容は、やたらリアルだし、心の底から「凄いなぁ〜」と思いました。
風光る(1997〜)★
実は私、幕末オタクです(笑)
大学では史学科。専攻は近世幕末。卒論は幕末期の芸能史でした。
で、新選組にどっぷりハマって、リュックひとつで年4回は京都に現実逃避していました。自宅は埼玉県なので、青春18切符で激安鈍行列車の旅。当時はやたら自分探しをしてたなぁ〜
で、沖田総司が食べている鍵善良房の葛きりが食べたくて食べたくて。たぶん摂食障害になってから、はじめて甘いモノを吐かずに食べた思い出があります。わざわざ京都まで行って、新選組好きの聖地となっている店で2時間ほど並んで食べた葛きり。当時は800円くらい。過食用食材には一度に何千円も使うのに、一杯800円の葛きりには衝撃でした。これで一回分の過食嘔吐が防げた記憶もあり。
「どうしても食べたいもの」を、はじめて食べた感じ。甘いものは許可食じゃないし、過食スイッチ入るのですが。これは大丈夫でした。思い出の味です。普通の黒蜜の味なんですけどね〜
花のズボラ飯(2010〜)★★★
倉科カナさん主演のドラマも好きなんですが、漫画が好きです。花ちゃんがズボラすぎてwwwでも美味しそうに食べるから、「食を楽しむって、こんな感じなのかな」と気付けた作品です。
八雲さんは餌づけがしたい。(2016〜)★★★★
里見Uさんの漫画。大和くんの食いっぷりがあっぱれです!この作品は今、まさに読んでいるのですが。大食いと過食の違いがよく分かります。
番外編
スーパーサイズ・ミー(2004)★
マクドナルドを30日間食べ続けたら一体どうなるのか?実験したドキュメンタリー映画。この映画を観てから、ジャンクフードを食べることが減りました。朝マックは今でも食べるので、完全には断っていません。海外に行ったら、ジャンクフードで済ませることもあるので。禁止はしない!禁止すると食べたくなるから!
※作品紹介はココまでです。アニメや歴史書バージョンもあるのですが、長くなったので別の機会に。
感受性の強い私は、その時に読んだ本、その時に観た映画などによって、モードが変わります。
「これを見たから、これが食べたい!」というように、かなり偏りがありました。それを否定するのではなく、感じた通りに行動してみる。結果、過食嘔吐しても落ち込まず、次にトライしてみる。この繰り返しでした。
今すぐ健康的な食生活を目指すのではなく、まずは「心から食べたい!」と思うものを探す。そのうち、自分の好みが分かってきます。はじめから健康的な食生活を目指すのは、マイルールを上書きするだけで、苦しくなってしまうので。
おわりに
上記のようなものに触れて、食のイメージを変えること数年。毎日が試行錯誤の繰り返しだったし、急に過食嘔吐が止まることもありませんでした。でも、あの頃のインプットのおかげで、今の私が存在するのだと思います。
ちなみに、今の私の食事内容は全く一貫性がありません。いい意味で無頓着です。でも、摂食障害の頃より健康で元気だし、安いし、無理もしていません。まだまだ発展途上だと思っています。
本当は、もっと野菜を食べたい!和食中心がいい!自炊しないと!など、思うことも多々ありますが。今は、過食しない!嘔吐しない!無理な断食をしない!そっちのほうが大切かなと。
今、摂食障害で苦しんでいる方へ。
食のイメージを変えてください。食べることは生きること。どんな人生を歩むのか?人それぞれです。
が、この記事を読んでくれた方が、少しでも幸せな食事ができますように。