摂食障害(拒食・非嘔吐過食・過食嘔吐)から卒業する方法

脱!摂食障害カウンセラーの三上さくらです。

この記事は、摂食障害から抜け出せずに苦しんでいる方が、どうやって乗り越えることができるか?その方法をご紹介しています。

私の摂食障害克服メソッドは、思考を変えて、行動を変えて、習慣を変える方法です。

はじめの一歩は、思考を変えること。

どうして思考を変えてからなのか?
なぜ、拒食(食べない)や過食(食べ過ぎる)行動を抑えることからスタートしないのか?

という疑問もご説明します。

そして、摂食障害行動が継続している状態でも、確実に克服するためのヒントになれば幸いです。

はじめに

摂食障害になってどのくらいの時が経ちましたか?

まだ数ヶ月?
2年くらい?
もう10年以上?

私は15年間ほど摂食障害でしたが、本気で治そう!と心に決めたのは摂食障害から7年目のことでした。それまでは、本気で治すことよりも、他に痩せる方法があるならいいな〜とか、過激なダイエットだと思って一生付き合おうかな〜とか考えていました。

でも、自分もだんだん歳をとって、このまま結婚もできず子供もできず、ひとりで野垂れ死ぬのかな…という漠然とした不安の方が大きくなったのです。

しかしながら、本気で治す覚悟をしているのに、摂食障害行動を抑えることができなかったのです。カロリーゼロ飲料しか飲まない。ドカ食い・むちゃ食いをして吐く。甘いものを食べまくってすぐ寝る。このような行動が何年も続きました。

そして私は「思考は現実化する」という本と出会ったのです。

思考とは?

思考とは、あなたが考えていること。

普段、認識しているのは顕在意識で考えていること。
認識できないのは潜在意識で考えていることです。

よく氷山の例えが使われていますが、水面上に見えている部分が顕在意識。水面下に隠れている部分が潜在意識です。

あなたは今、摂食障害を治したくて必死だと思います。その感情は、顕在意識で認識できています。氷山の見えている一部分です。しかしながら、氷山の隠れている大きな部分=潜在意識の方が摂食障害を引き起こしています。

私は、この氷山の隠れている大きな部分に潜んでいる一部分を「摂食障害思考」と呼んでいます。

人は1日6万回思考していると言われていますが、潜在意識のほうで考えているので全てを認識することができません。そして、その6万回の思考のうち、多くのことが摂食障害を現実化させる要素を含んでいるのです。

思考を変えるとは?

私は35歳。生まれてから今まで1日6万回思考しているので、365日×6万回×35年間=8億近くの思考が蓄積されています。

子供の頃は、両親やおじいちゃんおばあちゃんに言われた何気ない言葉、例えば「ぽっちゃりしていて可愛いね」「女の子はふっくらしてる方がいいよ」など体型に関する情報がインプットされたと思われます。

思春期になって「ダイエット」「体型」「体重」「肥満」「カロリー」などの情報が入ってきました。

さらに初恋や異性の目を気にするようになって「痩せないと」「細くなりたい」「可愛くなりたい」という情報がプラスされました。

そして「食べると太る」「痩せている子がモテる」「女優さんやモデルさんが羨ましい」などの追加情報が入りました。

あとは、自分にとって都合のいい情報だけをキャッチして、自分の思考に溜めていると考えられます。

 

この蓄積された思考が、摂食障害として現実化している状態です。

同じ情報をインプットしても全員が摂食障害になるわけではありません。その人とあなたの違いは、情報の蓄積量と感情です。

情報の蓄積量とは、どのくらい執着しているか?
感情とは、どのくらいネガティブに捉えているか?
ということです。

現実として摂食障害の症状が表れているということは、かなりの量のネガティブ感情が蓄積していると考えられます。

ですので、
①これ以上、溜めない(インプットする情報を選択する)
②蓄積をストップする(潜在意識が無意識に思考するのを止める)
③別の思考を蓄積する(摂食障害思考に対抗する思考を育てる)
ことをしなければ、いつまで経っても摂食障害は治りません。
具体的な方法は、マニュアルを実践するか個人セッションでご説明します。

我慢・忍耐・根性で摂食障害行動が一時的に止まったとしても、必ずリバンドを起こしてしまうのです。思考は必ず現実化します。だから、行動を抑えても、思考が変わらなければ、何度でも摂食障害衝動が訪れるのです。

思考が先、現実が後

実を言うと「思考は現実化する」という言葉は大学生の頃から知っていました。でも都合のいい部分しか取り入れていなかったのです。今になって思うと、私は自分を信頼していませんでした。自分の思考を信じていないから、摂食障害が治らないことを焦ったり、不安に感じたり、かなり遠回りしてしまいました。

しっかりと信じて、思考を変える努力をしていれば、15年も長引かなかったと思います。

はじめに自分を信頼してください。

口で言うのは簡単ですが、本当に心の底から認めない限り、潜在意識は変わってきません。顕在意識には嘘が通用しますが、潜在意識にはバレバレなのです。

次に、摂食障害は自分の思考が創り出したものだと受け入れてください。

私はこの部分を受け入れるのに何年もかかってしまいました。

だって、こんなに苦しいのに…こんなに辛くて悩んでいるのに…治りたいに決まっているじゃん!と思っていたから。

摂食障害は、究極の悲劇のヒロイン思考と言われています。ガーン!ショックで立ち直れない。信じられない、信じたくない。という方は、私のメソッドと相性が悪いと思われます。他の方法で治してくださいね〜

摂食障害を創り出すとは?

潜在意識レベルでは、摂食障害であることに何かしらのメリットがあると考えられます。

私の場合は、
・みんなが心配してくれる(そんなに痩せてて大丈夫?と注目してもらえる)
・たくさん食べるのに痩せてるね〜と言われる優越感に浸れる(過食嘔吐期)
・摂食障害であることにステイタスを感じる(私はコントロールできるから体型維持ができている、と思い込んでいる)
・口だけでダイエットしている、と言っている人を見下している(自分は苦しけど頑張っている、と思い込んでいる)
・痩せたら可愛い、細くなったらモテる、そうしたら自分が好きになれる(頑張っている自分が好き)
こんな感じでしょうか。

このような感情があった場合、摂食障害が改善することは難しいのです。

 

また、ないない探しをしている場合も同じことが言えます。

・両親からの愛情が足りない
・自分のスタイルが気に入らない
・コンプレックスで自分が好きになれない
・もっと頑張らないといけない
・ありのままの自分ではいけない

あなたは今の自分が好きですか?幸せですか?

もし、ないない探しをしているなら、不足感しか現実になりません。永遠に満足することはできないのです。だって、ないことばかりを潜在意識に蓄積しているのですから。

 

他にも、クレクレ星人も同じです。

・私を愛して!
・私を見て!
・私を大切にして!
・私を構って!

自分は愛を与えていますか?
相手をちゃんと見ていますか?
他人を大切にしていますか?
自分だけ欲しがっていませんか?

ああ、耳が痛い(笑)

行動変化について

潜在意識に摂食障害にならない思考が溜まってくると、次の3つの変化に気が付くと思います。

①摂食障害行動が落ち着いてくる
②摂食障害行動以外の行動が増える
③摂食障害行動をしても自分責めをしない

この行動変化を感じ始めたら、もう大丈夫です。どんどん良くなっていきます。

 

ここで注意が必要なのですが、摂食障害の落とし穴というか、というか、悪魔のささやきが訪れます。

それは、
・このまま治るはずがない
・こんな簡単に治らない
・やっぱりダメかもしれない
・私は絶対に治らない
・本当に治るのかな…
という思考がやってきます。

このままでは治るはずがないと考えると、治りません。
こんな簡単に治らないと思えば、克服が困難になります。
やっぱりダメと感じてしまうと、やっぱりダメになります。
私は絶対に治らないと思うと、絶対に治りません。
本当に治るのかな…という不安は、あなたを挫折へ導きます。

この時の対処法によって、摂食障害克服への道のりが険しくなるか楽になるか変わってきます。

摂食障害克服とは◯◯である。

◯◯の部分、どんな言葉が入ると思いますか?

私は、摂食障害克服とは困難である!と思っていました。

でも神は乗り越えられない壁を与えない。だから私は困難を乗り越えて、そこから這い上がって、勝利を勝ち取るのだ!と仰々しく考えていました。その結果、15年間もかかってしまったのです(笑)

この壮大な克服劇、波乱万丈な人生は自分が選択しています。ドラマチック思考でジェットコースターのようなアップダウンの激しい人生を自ら好んでいると言われています。

 

ヒーローズ・ジャーニーってご存知ですか?

映画の主人公が歩む道のり。いろいろな説がありますが、ちょっと以下の流れを見てみてください。

1.Calling(天命)
2.Commitment(旅の始まり)
3.Threshold(境界線)
4.Guardians(メンター)
5.Demon(悪魔)
6.Transformation(変容)
7.Complete the task(課題完了)
8.Return home(故郷へ帰る)

ヒットする映画の流れって、だいたいこんな感じです。

あなたは今、5番目のDemon(悪魔)で停滞しています。

映画の主人公が挫折しないと、なんか面白くないですよね。挫折から這い上がるから、ラストが感動的になりますよね。

 

はい、あなたも同じです。

 

自分の人生をより素敵にするために、堕ちるところまで堕ちようとしています。ラストはハッピーエンドかもしれませんが、より感動的にするために、挫折部分をより長く、より深刻に描いているのです。

あなたは主人公であり、映画監督でもあり、シナリオ作家でもあります。

もうそろそろ悲劇的なシーンは終わりにして、めでたしめでたしの状態に持っていこうかな〜と脚本を書き換えてください。そして、あなたの人生を右肩上がりに書き直してください。

 

さいごに

摂食障害は、あなたの思考が生み出したもの。

どうしたいですか?このまま成長させますか?そろそろ消えてもらいますか?

 

悲劇のヒロインのままでいますか?喜劇のヒロインを目指しますか?

 

頭では分かっていますよね?

摂食障害を治して、本当の自由、本当の幸せを手に入れたいって。だからこの記事を読んでいるのですよね。

 

大丈夫ですよ。

克服した私に引き寄せられている時点で、あなたの思考が克服を求めているのだから。